トレーニング科学・発育発達老化

 尾崎研究室
 
 東海学園大学スポーツ健康科学部

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  コラム

vol.13 石川様のご講演からの気づきA


先週、本学で私が担当する授業(健康トレーナー演習W)にて、株式会社ルネサンスに所属されながら日本大学ラグビー部でS&Cコーチをされている石川愛隆(いしかわよしたか)様にご講演を頂きました。

本授業ではNSCA-CPTの取得を目指して、その筆記試験対策をしていますので、パーソナルトレーナーを目指す学生も多くいます。そこで、その動機付けと職業理解のために、パーソナルトレーナーやS&Cコーチの職務について、ご経験を踏まえながら、ご講演を頂きました。

そのご講演の様子は私の研究室のHPの活動記録に掲載させて頂いておりますが、ここではご講演から得られた気付きをシェアしたいと思います(ご本人の了承を得ています)。その第2弾です。

石川様がお客様への指導の際に大切にされていることとして、以下のようなことを述べられていました。

@ まずは大きな怪我をさせないこと
A 指導に必要な知識を獲得し、それを再現性高く使える形に変えていくこと
B お客様の行動変容ができるように指導経験を積むこと
C セッション以外の時間をいかに過ごしてもらうかを考えること

主に、このような内容が私の心には残っています。どれも非常に大切なことであると改めて考えさせられました。

まず、@についてですが、特に競技選手に対するトレーニング指導ではパフォーマンスアップと傷害予防が大きな柱になると思いますし、安全で効果的な指導をいかに実践するかが非常に大切であると私も日頃から考えていますので、強く同意できるご意見でした。

Aについても、その通りであると思います。私の場合は、研究者という立場もあり、この知識を再現性のある形に変えるという視点において科学が利用できると考えていますので、研究と現場での指導において科学を積極的に活用しています。

B・Cについても、私も日々学生スポーツで指導をする中で非常に考えさせられている内容でした。私や学生コーチが直接指導できる時間は1日1時間程度ですので、食事や睡眠を含めた残りの23時間をいかに過ごしてもらうか、そこの意識をどのように変えてもらうかが、選手の成長に大きく影響してきます。それをより良い形にしていくために日々試行錯誤をしていますが、まだまだ良い状態とは言い難い部分もあります。選手に意識・行動を変えてもらえるように今後も色々と考えていかないといけないなと改めて考えさせられました。

また、指導、そして事業について、徹底した計画と準備を行い、協力を仰ぐために旗を振ること、そして、自分のことをどう売り出したいかを考え、ときにはプロデュースしてくれる方と一緒に取り組むことも重要だとお話をされていました。

ご自身の専門性の範囲や得意不得意などについて、常に考え、意識をされていることが強く伝わってきました。

そして、ご自身の指導の様子について、現在でも動画を取ってご自身でチェックをされたり、ときには専門家の方にコンサルティング・フィードバックをして頂いているということでした。

ある程度、知識や経験がついてくるとつい自己流だけに走ってしまいがちですが、常に学び続け、自己研鑽をされている姿に感銘を受けました。

学生だけでなく、私にとっても非常に良い機会となりました。石川様から頂いた様々なお言葉を胸に、今後も精進していきたいと改めて思った次第です。

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